彩音星凪さんとの出会い/『今夜、ロマンス劇場で』
LADY!君が笑うとき スパンコールみたいな星が降るね MAY BE わかってきたんだ このトキメキが恋なんだね
この歌詞に未だに囚われ続けているからか、本当に脳内で流れる瞬間がある。ありがとう松井洋平神、はっきり言葉にしてくれて。
1/27 宝塚月組公演『今夜、ロマンス劇場で / FULL SWING! 』@宝塚大劇場
存じ上げている方はいるものの、月組さん含め特別に好きな方が宝塚にいるわけではなく、映画のロマ劇が大好き、という理由を主にド新参者が何とかチケットを取り観劇してきました。昨年、チケットがあった花組さんの『はいからさんが通る』が中止になった苦い思い出から当日までずっと不安でしたが、観劇できて本当に良かったです。
以下、箇条書きの感想。
・月城かなとさん演じる健司、美幸が何をしても許しちゃうんだろうな…という惚れた弱みが見え見えで可愛い。ラストシーンの病室では大切に大切に同じ時間を過ごした美幸への愛情が伝わってきて涙が止まらなかった。
・御披露目公演って素敵ですね!なにもかも初心者なのでもちろん初めての経験なのですが、御披露目がこんな素敵な幸せなお話って最高だなって…
・映画ではそんなことなかったのに、ちなつさん俊藤さんの夢舎弟になった。(途中から彩音星凪さんしか見えなくなって自然と俊藤さんを見ていたというのもあるけど…)悩む健司の背中を押すシーンのお言葉、健司と一緒に「勉強になります!!!!!(大声)」になったもんね……ハンサムガイシリーズはやくサブスク解禁しないかな……
・はじめて見たのに、名前も知らないのに、本当に脳内でメビレが流れて、怖いぐらい彩音星凪さんしか見えなくなった。(なんてお呼びしたらいいか分からなくて未だにフルネームさん付けで呼んでいます)鏡に息ふきかけて磨いたり、片手がふさがってるから腕叩いて俊藤さんに拍手したり、小さくかめはめ波してたり、ずーっと追ってしまった。幕間でパンフ読んでやっとお名前を知って『FULL SWING!』でもずっと見つめてた。怖いぐらい全場面にいて全然情緒が追いつかなかったけど、本当にカッコよくて、華やかで、目が離せなくて、これが恋なのかな…てか黒タートルはずるくない!?
・暁千星さんの大蛇丸、あんなにお顔が良いのに出てくるだけで面白くて最高。気がつくと大蛇丸様の登場を待ってる自分がいました。健司の家の襖から出てくるシーンが目に焼き付いて離れません。今後も時々健司に助言しに出てきてくれたら良いのに…(ありえも〜ん!)月組さんにいるありちゃんを見ることができて良かったです…
・セブンカラーズちゃん可愛すぎるて!!こんなん箱推しになるやろ!!!!
・健司は歳をとるけど、美幸は若いまま変わらないという設定から、回想で3組それぞれの年齢の健司が美幸と日々を過ごすシーンもめちゃくちゃ良かった。彩音星凪さん演じる歳を重ねた健司、ちょっとあまりにもビジュアルが好きすぎてダメでした…本当にダメ。
・白黒映画の世界と、現実の色のある世界をどのように表現するのかが肝となる本作。映画では編集できるけど、舞台ではどうするんだろう…と思っていました。ラストシーン、スクリーンでみんなが白黒の世界にいる中、健司が美幸に差し出した薔薇が赤く染まる。美幸、健司、そして全体が色鮮やかな世界に変わり、色とりどりの素敵なお洋服を着た皆様が出てくる演出が本当に本当に素晴らしくて号泣した。
・このお話で好きなところは、主人公が映画の中の女性に恋し、出会い、あなたの映画を撮りたいと伝えるところ。忘れられたくないと願う映画の中のヒロインだった美幸にとって、この上ない愛の言葉じゃないだろうか。
・話が変わりますが、私の人生小説『スロウハイツの神様』で、10代の時に好きだったフィクションの世界は、実生活の経験や思い出が増えた大人になるといつの間にか抜けてしまう、自分の作品は一部の年齢層にしか受けないものだと、それでいいと、そう語る小説家がいた。しかし彼のいちばんのファンである女の子はそうではなくて、大人になるのを支えてくれたものは、大人になっても変わらずに支えてくれていると教えてくれた。
・彼女に激しく共感したことを覚えている。かつて好きだったものを今後の人生においてずっと同じ熱量で好きかは分からないけど、「あの子がいるから」「あの作品があるから」生きていける。その時好きだった記憶や思い出が今の私をつくっている。
・健司にとって美幸は、ずっと憧れの女性であり、自らの夢を支える存在。そんな彼女の映画をつくり、また彼女に支えられる存在ができるかもしれないのだと思うと、映画やフィクションは本当に大きな力を持つものだと実感せずにはいられないし、美幸にとってもたまらなく嬉しかったんじゃないかな。
舞台、映画、エンタメの持つ力の大きさを改めて感じた幸せな時間でした。東京公演も無事に幕が上がり、走り抜けられますように。私も彩音星凪さんへのこの気持ちを確かめるためにもう1回みにいきたかったな…