4,5,6月の映画感想

上半期も良い映画みたな〜のまとめ。

『カモンカモン』

すごく優しく温かく、ただ好きな理由を言葉で説明することが難しい映画。だからこそ、大人も子供もどっちもどっち、なんて秀逸なキャッチコピーなんだと。ついぞパンフレットを手に入れることはできませんでした…

『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』

マッツグリンデルバルド…!さも前作から出てましたよという具合に出てきて笑ってしまったし、冒頭からダンブルドアとの濃密なシーンをみせられどうしたらいいか分からなくなった。推しのテセウス兄ちゃんの出番が多くて嬉しかったけど、魔法動物の出番はもう少し欲しいかな、と…ニュート先生からトランク奪わないであげてほしい。最後の結婚式シーンで幸せが止まらなくなってありがとう!!!!ございました!!!!の気持ちになりました。ありがとう。

名探偵コナン ハロウィンの花嫁』

サンデーうぇぶりでちまちま漫画を読んで数年、未だに灰原哀ちゃんがやっと転校してきたぐらいの私ですが、警察学校編が公開されていたので事前知識ありで読むことができました。ありがとう、サンデーうぇぶり。普通に面白かったけど、安室さんが謎首輪して謎密室で謎に電話で壁ドンしてるのが意味分からんくて爆笑してしまった、何してるんだよ安室さん…!

『シン・ウルトラマン

ウルトラ初心者だけどずーっと楽しみにしてたし、めちゃくちゃ面白い、めちゃくちゃ好きなエンタメ映画だった。斎藤工山本耕史も"人型であるが人外のナニカ"のお芝居が上手すぎる。あとハチ時代から知ってても未だに米津玄師の才能が計り知れない。"痛みを知るただ一人であれ"、なんて解像度の詞を書くんだ…

『アネット』

アダム・ドライバーってなんでこんなにも最悪な人間を煮詰めたような役が合うのか。胸糞悪い加害性の塊を演じさせたら天下一品。はじまり方と終わり方が新鮮で面白かったです。しかし長い。

ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』

そんなのアリ!?なキャラクターたちの登場(と退場)は楽しく、音符のぶつけ合い(物理)も、ゾンビ映画あるあるかのように蘇るストレンジ先生も面白かった。でもサムライミが容赦というものを知らないので、小学生の私が見てたら泣いたかもしれない。ストレンジ先生のことはあまり好きなキャラクターではなかったのですが、今作で人間味のあるところが知れて好きになりました。ワンダのことはもっともっと好きになりました………あとウォンはシャン・チーとケイティとカラオケ行ってください、私がおごりますので…

『死刑にいたる病』

どれだけたくさんコメディタッチの役を演じていても、殺人鬼の阿部サダヲは本気で怖いということを世に知らしめた映画。拷問シーンはもちろん怖かったけど、優しかったパン屋の店主、気の良いご近所さん、娘にオススメの本を紹介してくれる物知りな男…「匿ってくれと言われたらそうするかも」と言わしめる、人身掌握に長けた誰にも好かれる存在であるところが本当に怖かった。岡田健史くんも演技上手くなったな〜と。阿部サダヲも岡田くんも目の演技が素晴らしかった。

『流浪の月』

松坂桃李広瀬すず横浜流星多部未華子趣里、この並びの中にいても本当に素晴らしい白鳥玉季さんの演技力の高さに脱帽。更紗という少女がどのように文と出会い、関係をつくっていったのかの説得力がすごかった。2人の関係を存在する言葉で定義なんてしなくていいし、その関係にこれからも名前はつかない。シーツやタオルでつくった秘密基地にこもりピザを食べるシーン(唐突なアップテンポミュージック)がたまらなく幸せで帰りにピザ買いました。『プロメア』ぶりのピザ映画。

ハケンアニメ!』

ちょっと悔しいけど泣いてしまった。あるものに心動かされたことがあるひとが、同じもので誰かの心を動かせた瞬間というものは本当に尊く美しい。個人的MVPは小野花梨さんです、オンオフの切り替わりが素晴らしかった。リアル以外の場所も豊かにしてくれる方々のおかげで、私は今日も毎日が楽しい。

トップガン マーヴェリック』

前作にもトム・クルーズにもそこまで思い入れのない私でも本当にアツくなり、本当に感動した。本当にすごいものを、素晴らしいものをみた、という一言。『トップガン』の続編として、トム・クルーズ主演映画として、みたいもの以上のものをみせてくれた。リアルタイムで映画館でこの映画をみれたことは一生の自慢になると思います。推しキャラはもちろんハングマンです。

『PLAN75』

75歳以上が自ら死を選択できる日本。"選べる"ということに自由ではなく圧力を感じてしまうところが見ていて気まずかった。死を選んだひと、死ななかったひと、生きていてほしいと願うひと、誰もの意思を尊重し幸福を選べる社会は難しく、みた後の奇妙な後味はこの作品ならではだなと。日頃から長生きだけはしたくないと言っている私が、そう思う理由のいくつかを映像として見せられるのもキツかった。推しの河合優実はとても良い眼差しをしていてまた大好きになりました。歳上の方との関係性を深める時にみせる表情が本当に素敵。

『わたし達はおとな』

"良い人そうに見えるが人の気持ちが考えられない男"を演じさせたら最悪(最高)の藤原季節。最悪でした。恋愛の良いところと悪いところをギュッと濃縮したようなちょっぴり鬱映画。ただ男側が完全に悪いというわけではなく、2人ともお互いのこと思いやれてないよね、というところが会話から読み取れて辛かった。俺たちの桜田通がTwitterでネタにされる男ムーブで出てきて思わず笑ってしまった、ど〜りはそんなことしません!!!!

『恋人はアンバー』

こんな素敵な映画と出会わせてくれて、ありがとうございました。周囲にゲイであることを隠すために偽装カップルとなる2人のことが本当に可愛くて、可笑しくて、胸の奥がギュッとなって、最後には涙が止まらなくなってしまった。エディとアンバーの2人のことが本当に大好き。この先2人が再会しても、もう一生出会わなくても、最初で最後の、たった1人の最高の彼氏。

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『ベイビー・ブローカー』

そして父になる』のマンションのベランダから釣り竿を垂らしたり、部屋の中でテント張ったりするシーンにいいな〜と言っていた私なので、今作の洗車機の中で窓開けてびしょぬれになるシーンもいいな〜〜〜と思いました。何が悪でどっちが正義か、白と黒の境界線がぼやけたり、限りなく黒に近いグレーの道がいちばん幸せそうに見えるけど、決してその道は選ばせないところが是枝監督らしいなと。脇を固める役者さんたちも豪華で楽しかったです。

 

マイ上半期ベストテンを決めた次の日に『メタモルフォーゼの縁側』みて優勝したので、年間ベストはまだまだ変わりそうです。