3月の映画(ドラマ)感想

ねこちゃん映画が豊富な3月!復活のコアメダルのネタバレあります!

f:id:same772:20220410155855j:image

『愛なのに』(新宿武蔵野館)

こんなに可笑しくて不謹慎な事後の笑いがあるんだ…と感心しました。"ウエディングプランナーと浮気する結婚目前の男"という最悪のキャラクターも、中島歩さんの持つ不思議な雰囲気で憎みきれない人物になっているように思いました。浮気がバレた後に息をするように嘘をつくところ、浮気相手にいかにセックスが下手かを説かれるところ、あんなの笑わずにいられない… あと河合優実、足が速くて最高…(足の速い女は最高)恋に恋しているように見える女の子からの「それ(他人からの見え方)って私たちに関係ありますか?」という言葉、それが答えだよな〜〜と頷いた。

 

中村屋酒店の兄弟』(シネクイント)

f:id:same772:20220322000543j:image

先行公開初日、監督と兄弟ふたりの舞台挨拶付き回にて。とにかく葬式に出る役が多い俳優こと藤原季節、本当に喪服が似合う。久しぶりに会う兄弟の何ともいえない微妙な距離感は可笑しく、自分を忘れてしまった親と共に暮らす兄の姿はとても苦しかった。劇中出てくるご飯は監督のおばあちゃんが作ったもので、美味しすぎてカメラ回ってないところでも食べてました〜というお話にほっこり。上映前は「こんなかっこいい服着せてもらって…映画は僕たち私服だったのに!」(ヘアメイクも自分たちでやってたらしい)と言ってたのに、上映後の登壇では着替えてきた季節と長尾さんが面白すぎた。

 

『THE BATMAN』(T・ジョイPRINCE品川)

期待も大きい分不安もあったけど面白かったです!!過去イチ暗いバットマン、過去イチ治安の悪いゴッサムシティ。敵の顔が分からない謎解きのような展開が、長尺を感じさせず最後まで楽しめました。ロブバッツ、表の顔も闇の中にいて良かったねぇ(しみじみ)不健康でずっと目が死んでて"DCは暗い"を一手に引き受けて…お芝居や雰囲気はもちろん素晴らしいけど何にせよ顔が良すぎるし、マスクつけててもまつ毛バシバシで感嘆した。予告にも使われているカーアクションシーンはどちらが悪で正しいのか分からなくなるほど恐ろしく、一周まわって面白かった。ゾーイはねこちゃんと仲良くなるための時間があったらしい。可愛い。ねこちゃんがセリーナの背中に頭すりすりしてるシーンも本当に可愛い。ポールダノは『ルビー・スパークス』が好きなのですが、リドラー、本当に本当に気持ち悪くて(褒めてる)良かったね……コリンファレルは別人すぎて全然分からんかった。あと3時間ゴッサムシティを堪能した後のバリコはテンション狂うかと思いました。次作も楽しみ〜!!

 

仮面ライダーオーズ10th 復活のコアメダル』(新宿バルト9)

おい!!!!!!火野映司の!!!!!!!大馬鹿野郎!!!!!!!!手が届くのに手を伸ばさなかったら死ぬほど後悔するって言ったじゃないか!!!!!!!!その手の先に、いま、アンクが、いるんじゃんか…………

とてもじゃないけど、こんなの、こんなのってあるか!!!!!と新宿バルト9のトイレからしばらく動けませんでした。帰宅後にメガマみて、映司「一緒に戦うのってこれが最後?」アンク「そうしたくなかったらきっちり生き残れ!」でちゃんと苦しくなりました。本編48話も再完走し、平ジェネFINALもみた上でもう一度劇場に行きましたが、やっぱり、ダメでした……

アンク復活を誰よりも切望していたのは映司くんだけど、アンクだって映司くんに誰よりも生きていてほしかったはず。アンクを復活させるために自分の命をも惜しまない火野映司、というところは分からなくもないけれど、残される者の苦しさを10年味わった彼が、何よりも大切な相方を自分のいない世界に一人残して逝くだろうか、というもやもやがずっと消えない。というか、火野映司、もっと自分を大切にしろ…

秀くんの演じる火野映司が好きで、りょんくんの演じるアンクが好きで、仮面ライダーオーズという作品が好きです。この完結編も素晴らしかったと思う。"最後"としては美しかったし、傑作だとも思う。(尺の短さはともかく)でも、たとえオーズという作品の終幕だとしても、火野映司という多くのひとにとって大きな大きな存在の、人生の最期をみせる必要なんてなかったじゃないかと。たとえまた2人が別れることになったとしても、また会える"いつかの明日"を、お前と俺のいる明日を夢見て旅を続ける最後で良かったじゃん……

かつてのキャストが12人も勢揃いする画はとても幸せでした。秀くんの凄まじい演技力も、りょんくんの繊細なお芝居も素晴らしかった。それでもやっぱり、私は火野映司に生きていてほしかった、アンクや皆と共に生きていく明日をみせてほしかった、それだけです。もっと強かに欲張って、手を伸ばして、あの日掴めなかった腕をもう一度掴んで、一生離さないでいてほしかった、それだけです…

あとひさしぶりに吉本ヒーロータイム記事読んで気絶しました。しゅうりょん、ずっと仲良しでいてくれや!!!!

 

『林檎とポラロイド』(ヒューマントラストシネマ有楽町)

記憶を失った男が治療プログラムのため、指示に従って日常を送り、ポラロイドカメラで記録に残す。自転車に乗ったり、コスプレパーティーに参加したり。ダンスシーンが好きでした。静かで淡々としているけれど、新たな出会いを通して、少しずつ違和感が生まれ、あの最後に辿り着くところにじわじわ来ました。忘れてしまうこと、忘れられないこと、忘れたいこと。記憶と人間は本当に一言で言い表せられない関係にあるのだなぁと感じた。

 

『映画 おそ松さん』(TOHOシネマズ池袋)

仕事を選べ!と文句言いつつちゃんと初日に行きました。はじめにアニメキャストが六つ子の紹介をしてくれるんですが、自担が中村悠一に紹介される日が来るなんて…と感慨深く。意外と目黒蓮さんのチョロが良かったし、ホストになっためめチョロのおもしれー女ムーブは何回でも見たい。1人でCG使いまくる十四松と佐久間さんの親和性も◎。お話ではあべふかラウのカイジパートとかぶっ飛び具合がかなり松らしかったかなと。以上!

 

『ナイトメア・アリー』(TOHOシネマズ錦糸町オリナス)

暗黒おとぎ話!『キャロル』のルーニーとケイト様が共演するってだけで心が震えていましたが、あまりにも正解のケイト・ブランシェット様にめろめろになってしまいました。きっとこうなるのでは…という最後に向かうにつれ心が苦しくなりましたが、酒で身を滅ぼすブラッドリー・クーパーは本当に良いなと…一人の男の激動の人生を表現する演技力が素晴らしかった。

 

ガンパウダー・ミルクシェイク』(TOHOシネマズ 錦糸町オリナス)

くたばりあそばせ!!!!!! 最高〜〜〜!?女はもう容赦しない!血の雨の降るダイナー!物騒な図書館!分厚い本の中にはゴテゴテの武器!謎に細いヒールとか動きにくいドレスとかでアクションしないのも良かった。敵の三バカも謎日本語Tシャツも愛おしい。安定にゲスく小物感溢れるアダム・ナガイティスがヘラヘラしてて可愛かった〜!8歳と9ヶ月の女の子の魅せるドライブテクニックが最高なので何回でも見たい。私より運転上手いよ!

 

『恋せぬふたり』

男女の登場するドラマでは必ず恋愛関係が描かれなければならないのか。アセクシュアルやアロマンティックというセクシュアリティに焦点を当てた今作、毎週あーだこーだ言いながらみるのも楽しく、咲子(岸井ゆきの)と高橋さん(高橋一生)がお互いの思うところをちゃんと言葉にして、ベストを目指して生活をつくっていく様子が微笑ましく羨ましかったです。親兄弟や職場のひとの言動にぐぬぬ…となることもあったけど、カズくん(濱正悟演じる元カレ同僚)なんてはじめはコイツ〜〜!!って感じだったのに終盤なんかもうめちゃ良いヤツで心の癒しやったもんね…… サニサイ(『だから私は推しました』に登場するアイドルグループ)にもまた会えて嬉しかったなー!!ふたりの選んだ家族カッコ仮という関係はとても素敵だけど、現実味が無くただ羨ましくもみえる。この選択もひとつの当たり前になるような世界になればいいのにね…